すきま怪談番外編・7『失神ゲーム』
「失神ゲーム」
というのを
ご存じだろうか。
※かなり危険な遊びなので、
ここでは
やり方をはぶく※
中学生の
M君は
失神ゲームで
意識を失い、
あわてた友人たちが
ほほをたたいて
目覚めさせた。
しかし、
その後の
M君のようすが
なにやら
おかしい。
誰もいない場所で
会話をはじめたり、
時に、赤ん坊のように
時に、軍人のように
あるいは
女性のように、
老人のように、
ひとりで
しゃべりはじめる。
M君は
入院することになったが、
それでも
良くならなかった。
困り果てた
ご家族は
ものは試しに、と
今度は
高齢の女性霊能者に
相談してみた。
霊能者は
M君を見てすぐ、
「なんだい、この子
自分の魂が
入っていないじゃないかッ!」
と驚いている。
カラッぽになった
M君の体を、
何人もの霊が
自分のものにしようと
奪い合っている
のだという。
霊能者によって
魂を呼び戻してもらうと、
M君は
快復したが、
それからM君は
幽霊が見える体質に
なってしまったらしい。。。
『失神ゲーム』~すきま怪談 番外編・3
すきま怪談➁~死シャゴニュウ (桜洋出版)